生野菜が毒である理由と解決策

野菜
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健康のために野菜サラダを積極的に食べる人は多いです。巷で販売されている多くの健康本にも、「野菜は生で食べるべきだ。加熱することで栄養素が減少してしまうから。」と書かれています。

しかし、日本人が生野菜を食べるようになったのは戦後になってからで、それまでは生野菜と言えばせいぜい漬物くらいで、昨今のように野菜サラダを食べるなんてとんでもない話でした。その理由として、昔の日本人は生野菜にはがあることを知っていたからです。

今では健康志向の人でさえわかっていない、野菜の“毒”とはいったい何か?詳しく解説します。

 

 

生野菜が“毒”である理由

意外と知られていないことですが、野菜には私たちの健康を脅かす“毒”が多く含まれています。そして野菜を生で食べることにより、危険な毒素をまともに食らってしまうのです。

ここでは、野菜に含まれる主な毒素を紹介します。
 

シュウ酸

シュウ酸を多く摂取すると、尿の通り道で石ができてしまい激痛を起こします。いわゆる、尿路結石です。

正常であれば、シュウ酸は腸内でカルシウムと結びつき便になって排出されます。ところが、シュウ酸が多すぎると余分なシュウ酸は尿管に行ってしまいます。尿管は狭いので、その中でカルシウムと結びついて石を作れば、詰まってしまうのです。

このシュウ酸は、ほうれん草・ブロッコリー・レタス・キャベツ・大根などの根菜類に多く含まれます。これらの野菜も加熱をすればシュウ酸が破壊され安全なのですが、生で食べてしまえばシュウ酸をまるごと摂取してしまうことになります。

日常的にサラダなどで、生の葉物野菜を多量摂取している人は、将来、尿路結石になる恐れもあるので注意が必要です。
 

食中毒菌

夏場になると、頻繁にニュースになる食中毒菌O-157。このO-157の主要な原因に、生野菜があります。そんな命を脅かす危険な菌も熱を加えれば死滅するので、加熱野菜なら安全です。

健康な状態であれば、多少の菌が体に入っても何ら影響は出ないですが、体力のないお年寄りや若い人でも風邪などで抵抗力が落ちている場合は、感染しやすくなります。

もし生野菜を食べる場合は、野菜を水道水でしっかり洗う、冷蔵庫から出したらすぐに食べる、清潔なまな板と包丁を使って切るといった、衛生管理を徹底しましょう。
 

寄生虫

近年は農薬のおかげでめったに起こらなくなりましたが、たまに寄生虫が付いていることがあります。この寄生虫が野菜の中で卵を産み、それを知らずに食べてしまうと、体の中に寄生虫が住み着いてしまいます。

すると慢性的な腹痛・下痢・喘息に苛まれるかもしれません。最悪の場合、たくさんの虫が腸管を塞いでしまい、腸閉塞を起こす可能性もあります。

寄生虫も加熱すれば死滅させることができるので、不安な人はできるだけ生野菜を避けるか、食べる場合もよく洗って食べるようにしましょう。
 

農薬

農薬は、野菜をよく[ruby]茹[rt]ゆ[/rt][/ruby]でることで溶かすことができます。つまり、生野菜はより多くの農薬を摂取してしまうことを意味します。

農薬は安全な量を使用しているので、今すぐ健康に影響を及ぼすことはありませんが、生野菜を長きにわたり大量に摂り続けると、どうなるかはわかっていません。

特に無添加にこだわる健康志向な方は、できるだけ野菜は茹でて食べたほうがいいと言えます。
 

細胞壁

野菜、特にほうれん草、レタス等の葉物野菜には、人間が消化できない細胞壁があります。この細胞壁のせいで、野菜の栄養を吸収させることができません。つまり、せっかく野菜を摂っても、野菜に含まれるビタミン・ミネラルが取り入れられず意味がなくなります。

そこで、野菜を加熱するかミキサーで砕くかして細胞壁を壊すことで、初めてしっかりと野菜の栄養を取り入れることができるのです。

野菜を生のままで摂っても意味がないどころか、消化不良で胃腸は大きなダメージを受けます。それが長年にわたって続けば、大腸がんなどの怖い病気に結びつくかもしれません。
 

毒を取り除く方法

ここまで、生野菜の恐るべし毒性を紹介してきました。ここでは、そんな恐ろしい野菜の毒を取り除く方法を解説します。
 

茹でる

毒を取り除く一番手っ取り早い方法は、熱を加えること。これで、食中毒菌や寄生虫は死滅するので、安心して野菜を食べられます。

特にオススメの調理法が茹でる。野菜を茹でることで消化しやすくなりますし、食中毒だけでなく、シュウ酸を取り除くこともできます。

一方、焼く・炒めるでは、消化に悪いですし、シュウ酸を取り除くこともできません。さらに、焼く・炒める・揚げるのような高温調理の食品を摂取すると、アクリルアミドという発がん物質を体内に取り入れてしまうことになるので、健康的ではありません。

ビタミンC不足が心配な場合は、野菜のゆで汁も一緒に飲むか、後述する野菜をミキサーで砕いてジュースにして飲めば大丈夫です。
 

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どうしても生野菜を食べたい場合は、ミキサーで砕いて汁状にするとよいです。

細かく砕くことで、硬い細胞壁を壊せるので、野菜の栄養が無事に消化・吸収されます。ビタミンが水に溶ける心配もないので、野菜のゆで汁を一緒に飲む必要もありません。また、寄生虫の卵も潰せるので、寄生虫に感染してしまう心配もほぼありません。

砕いた野菜も生であることには変わりないため、食中毒のリスクは残ったままですが、消化がよくなるので生サラダにして食べるよりは断然いいです。
 

まとめ

生野菜の毒性とそれを無毒化する方法を解説しました。食中毒などのリスクが大きく、栄養もほとんど吸収されない生野菜を食べるメリットはゼロです。

野菜を食べる場合、加熱、あるいはミキサーで砕いて食べることをおすすめします。
 

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