果物は血糖値が上がらない?果物神話の誤解と正しい食べ方

果物
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私は最近の健康診断で肝機能の数値が高いこと、血糖値がやや高い糖尿病予備軍であることが判明しています。ただし、エコー検査では肝臓に脂肪肝などの目立った異常は見つからず、悪いのは血液検査の数値だけでした。

酒も飲まないしお菓子もほとんど口にしないのになぜだろうと思っていましたが、1つだけ思い当たる節がありました。

果物の食べ過ぎです。

私は果物が大好物で「朝食は果物だけ」の生活を10年近く続けています。その果物を食べる量が基準を大幅に超えており、健康に悪影響を及ぼしているのではないかと不安になりました。

「果物は体にいいから好きなだけ食べてよい」という本の情報を真に受けて全然気にしていなかったのですが、最近、果物に含まれる果糖は肝臓を悪くしたり糖尿病の原因になると書かれた本に出会ったことで、食生活の見直しを迫られたわけです。

そうは言っても、「大好きな果物の量を減らすなんて私には厳しすぎる」と思い、果物と血糖値の関係や肝臓への影響の真偽を詳しく調べてみました。

果物のGI値

血糖値の上がりやすさはGI値で判定できます。そこで、果物と血糖値の関係を知るためにGI値を調べてみました。

果物名 GI値
りんご 40
いちご 40
28
32
ぶどう 43
キウイ 58
みかん 33

 

私が毎朝食べている果物に関しては、ご飯(白米:84、玄米:56)やパン(白パン:91、全粒粉パン:50)と比べてGI値が低いです。また果物に含まれる糖質の主成分である果糖のGI値も20前後と低いです。

異常の結果から、GI値に関して言えば果物は合格点です。

 

果物と糖尿病リスクに関する調査

果物が糖尿病リスクを下げることは、多くの研究で報告されています。

 

ハーバード公衆衛生大学院が果物と糖尿病に関して調査したところ、ブルーベリー、ブドウ、レーズン、リンゴ、西洋ナシなどの果物を、週に3回食べていた人では、2型糖尿病を発症する割合が約10%低下したことが明らかになった。特にブルーベリー、ブドウ、リンゴを週2回以上食べていた人では、まったく食べない人に比べて糖尿病のリスクが23%減少した。

引用:糖尿病ネットワーク

 

果物が糖尿病リスクを下げる理由としては、前述したGI値の低さに加え、果物に含まれる食物繊維が糖質の吸収を抑えることで血糖値が上がりにくくなるからです。

 

フルーツジュースは危険!

果物が糖尿病リスクを低下させることはわかりましたが、果物を絞ってジュースにした場合はどうなのでしょうか?

フルーツジュースと糖尿病の関係についても、先と同じハーバード公衆衛生大学院が調査結果を発表しています。

 

逆に、フルーツジュースを毎日飲む人では、糖尿病リスクは21%上昇していた。また、1週間に飲むフルーツジュースのうちの3回分を、果物をそのまま食べるように変更すると、糖尿病のリスクは7%減少した。

引用:糖尿病ネットワーク

 

なんと同じ果物でも、フレッシュジュースにして飲んでいる人は、逆に糖尿病リスクが上昇しています。

ジュースにすると食物繊維が排除されるため、ジュースに含まれる糖質の吸収速度を抑えられず、血糖値が上がりが早くなるからです。

糖尿病の危険因子は、フルーツジュースに限らず、ゼリーや果物のお菓子でも同様ですので、それらを好んで食べている人は要注意です。

 

果糖の害

果物に含まれる糖質の主成分、果糖は体に有害であることが知られています。

 

果糖はGI値が低いため血糖値を上げず、高GI値のブドウ糖や砂糖のように少量で満腹感を感じることはないのです。

そのため、果糖はつい摂りすぎてしまい、摂り過ぎた果糖は肝臓が処理することになるため、脂肪肝を引き起こし肝臓にダメージを与えます。

 

さらに、糖尿病リスクも指摘されています。大量の果糖は、インスリン抵抗性(インスリンを大量に分泌され血糖値が下がらなくなる症状)を促進することで、糖尿病の原因になるのです。

特に果糖が多く含まれる清涼飲料水が危険で、大量に飲むことで肥満や糖尿病を発症しやすくなることが指摘されています。

 

ジュース類だけでなく、果物も果糖が多く含まれているので、いくら健康によいイメージがあっても、摂り過ぎれば体に悪影響が及ぶのは必至です。

果物には繊維が含まれるので、ジュースのような大量摂取は難しいですが、満腹感を麻痺させる作用がある果糖の影響で、好きな人はついドカ食いしがちです。大の果物好きの私も、一度食べ始めると止まらなくなります。収容範囲量を決め、それより食べ過ぎないよう毎朝格闘している最中です。

 

血糖値上昇を防ぐ!果物の上手な食べ方

最後に、果物の健康的な食べ方についてまとめてみました。

 

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1、ジュースでなく果物単体で摂る

2、果糖の入った飲み物やお菓子類(ゼリー等)は厳禁

3、1日の果物摂取量は 食事バランスガイド の基準までに抑える

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果物はビタミン・ミネラル豊富で、正しく付き合えば高い健康効果を見込めます。一方、生活習慣病の原因にもなり得るので、上に挙げた正しい食べ方を守りましょう。

 

まとめ

私は果糖の怖さを知り、まずはゼリーを制限することにしました。以前の私は、果物に加えてゼリーも毎日のように大量に食べていたので、果物より先に取り組まなければいけない課題でした。

今ではゼリーの量を1週間に2カップ以下にまで抑えられていますが、健康のためにはもう少し減らす必要があると思っています。

果物の有害性も指摘されていますが、病気の原因は果物ではなく、知らぬ間に過剰摂取してしまっているジュース類やお菓子だったりするのです。

心当たりがある方は、果物制限よりも、まずは無駄な食べ物をカットすることから始めてください。

 

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